新規事業って事業化までが一番ドキドキします。理由は新規事業の発想には「数字」の根拠がほとんど無いからです。大企業とか行政は過去の実績やインタビュー形式のリサーチとかで根拠の数字をでっちあげるらしいですが、そもそも誰もやったことのないことをやるのに「数字」で根拠を示せってほうが無理です。

 

例えばボクが白川郷テラスの前身の白川郷ホステルを新規事業構想したのは7年前で、その2年後に事業化しました。世界遺産の荻町合掌集落から2キロも離れてる隣の集落の朽ち果てた民家を改修して宿を出すなんて無謀と思われてたようです。もちろん村の観光統計に荻町合掌集落以外の一般集落に観光客を受け入れを想定した「数字」もないし、誰も想像できなかったんです。

 

でもボクには見えてたんですよね。数年後に外国人がレンタカーでじゃんじゃん白川郷に来て、観光地から離れてるウチの宿に来る様子が、、、ハッキリ目に浮かんでいました。だからビジネスとして軌道に乗ったんです。なぜそれが見えたかは定かではありませんが、多分「数字」に表せない人生の経験値でピンときたんだと思います。

 

この頃つくづく思うのは、会社の経営判断に必要なのは勿論「数字」ですが、それを見て経営の判断するだけなら、大学の経営学部や企業の経理部とかで、ちょこっと経験を積めば、勘のいい人ならすぐに社長になれます。でもそれより社長に大切なのは「数字」で根拠を表わせない新規事業に投資する先見性とセンスです。投資が成功すればいいですが、失敗したら倒産です。ドM的にドキドキします。自分を信じて突き進むしかありません。

 

資本主義の仕組みでは、事業継続には新規投資が絶対に必要です。昭和から平成にかけての経済成長期なら、毎年同じことを繰り返す仕事してても景気は良くなり、また為替レートも後押しして業績が伸びていました。だから毎日工場で同じネジを同じ数だけ締めるサラリーマンの給料でも毎年上昇したんです。そしてネジを締めて小金を貯めたサラリーマンが起業して社長になれたのは、その人の実力でも日本人の勤勉さでもなく、ひとえに経済成長の賜物です。日本人の手先が器用で勤勉な国民性だから先進国の仲間入りできたなんて話はとんでもない勘違いで、それが事実なら大雑把で働き方がルーズな中国人が日本のGDPを追い越して世界2位の経済大国になんてなれませんよ。

 

話が逸れましたが、成熟した資本主義経済の中で事業継続するには新規投資しかありません。それも次々と新しいことを打ち出しては消えていく「多産多死」の中で生き残ったものしか未来はありません。

 

ボクのような中小零細企業のオーナーは株主で、同時に経営トップの社長であることがほとんどです。大企業なら株主総会で守備攻防戦を繰り広げる間柄の二者が同じってのが中小零細企業です。そんな中小零細企業の社長は社長としての事業家だけでなく投資家の側面も必要で、その二つのバランスの取れた経営者だけが次の時代に生き残れます。2020年以降、毎年同じことを繰り返すだけの会社はどんどん淘汰され、成長の可能性のある分野に投資できる会社だけが生き残るでしょう。

 

偉そうに色々書きましたが、全部、今年の日経新聞に書いてあったこと並べただけです。ヘヘッ。良いお年を!

 

 

そうそう、今年一番ヤラれたことは、とても気に入って長年入居していた↑個人事務所を追い出されたことです。元々賃貸マンションなんですけど、来年の春に60室ある民泊マンションに全面リニューアルするんだって!だから出ていってくれ!だって!ビジネスってドライですよね。写真は退去前の記念撮影です。顔は笑っていますが心は遺影級の悲しみです。(住田くんか退去後に、この建物で気味の悪いことが起きたので、この部分にあった文書は削除しました)あ〜、民泊か。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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